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【韓国民法】第一順位の相続人・法定相続分について

◇日本法と韓国民法で異なるため、注意が必要!

優先順位 韓国 日本
第一 直系卑属+配偶者 子+配偶者
第二 直系尊属+配偶者 直系尊属+配偶者
第三 兄弟姉妹 兄弟姉妹+配偶者
第四  四親等内の親族  なし

◇韓国民法での第一順位の相続人とは

上の表のように韓国民法の第一順位相続人は直系卑属と配偶者です(韓国民法第1000条第1項参照)。まず、直系卑属とは、子・孫など自分より後の世代で、直通する系統の親族のことです。
子・孫などがいる場合は、第二順位に相続権はありません。子・孫がない場合のみ、第二順位に相続権があります。
兄弟・姉妹、甥・姪、子の配偶者は含まれません。配偶者は法律上の配偶者だけが認められます。除籍した人・養子・胎児にも相続権があります。
※直系卑属が数人いるときは、親等の近い者が先順位となります。(韓国民法第1000条第2項参照)

*養子
養子で他の家庭に入養されたとしても実親と実子との関係が消滅されるわけではないので、他の家庭に養子として送られた養子も実親が死亡した場合、相続権があります。
 また、養子と養親の関係は離縁されると養子は再び実家に復帰します。ただし、裁判所の許可によって親養子になった場合は、実親とは親族関係が消滅されるため、実親の死亡時、相続権がなくなることがあります。

*胎児は、相続順位に関しては、すでに生まれたものとみなす(韓国民法第1000条第3項参照)。

 

◇日本の民法と韓国民法では、第一順位は何が違うのか

韓国は子が被相続人(亡くなった人)より先に死亡している場合は、その子の配偶者と子(被相続人の孫)が相続人となります。日本の場合は死亡した子の配偶者は相続人とならず孫のみ代襲相続されます。

*代襲相続とは?
相続人が相続の開始以前に死亡し、またはその他の事由により相続権を失ったときに、その者の子(被相続人から見て孫・ひ孫・甥・姪等)が代わって相続することです。
(韓国民法第1001条参照)
例)被相続人A、妻B、その間の子C、の妻D、その間の子E
CがAより先に死亡していた場合B、さらにD、Eにも相続権があります。

 

◇韓国民法での第一順位相続人の法定相続分とは

韓国は同順位の相続人が数人いるときは、その相続分は均分とします(韓国民法第1009条第1項参照)。つまり、子:子=1:1ということです。
そして、被相続人の配偶者の相続分は直系卑属と共同で相続する際には直系卑属の相続分の5割を加算します(韓国民法第1009条第2項参照)。配偶者は常に他の相続人より1.5倍となります。つまり、配偶者:子=1.5:1ということです。

例)
配偶者がなく、子供が2人なら子:子=1:1で、子供が各1/2を相続します。
しかし、配偶者がいて、子供が1人なら配偶者:子=1.5:1
=>配偶者が3/5,子が2/5を相続します。
また、子供が2人なら配偶者:子:子=1.5:1:1
=>配偶者が3/7,子供は各2/7を相続します。

=>つまり、子が増えると配偶者の相続分は減ります。

◇日本民法と韓国民法では、第一順位の法定相続分の何が違うのか

日本は配偶者が同順位の子が何人いても必ず「2分の1」が確保されることに対し、韓国民法では配偶者が直系卑属の相続分の割を加算します。

家族関係 韓国の相続法 日本の相続法
配偶者:子

1.5:1

(3/5:2/5)

1:1
 配偶者:子1:子2

1.5:1:1

(3/7:2/7:2/7)

2:1:1

韓国民法の日本語訳(抜粋)

第1000条(相続の順位)
①相続に関しては次の順位で相続人となる。
1.被相続人の直系卑属
2.被相続人の直系尊属
3.被相続人の兄弟姉妹
4.被相続人の4親等以内の親族
②前項の場合に同順位の相続人が数人であるときは最近親を先順位とし、同親等の相続人が数人であるときは共同相続人となる。
③胎児は、相続順位に関しては、すでに生まれたものとみなされる。 <改正1990. 1.13.>
【本文】
민법 제1000조(상속의 순위)
①상속에 있어서는 다음 순위로 상속인이 된다.
1. 피상속인의 직계비속
2. 피상속인의 직계존속
3. 피상속인의 형제자매
4. 피상속인의 4촌 이내의 방계혈족
②전항의 경우에 동순위의 상속인이 수인인 때에는 최근친을 선순위로 하고 동친등의 상속인이 수인인 때에는 공동상속인이 된다.
③태아는 상속순위에 관하여는 이미 출생한 것으로 본다. <개정 1990. 1. 13.>

第1001条(代襲相続)
前条第1項第1号と第3号の規定により相続人になる直系卑属又は兄弟姉妹が相続開始前に死亡、又は欠格者になった場合、その直系卑属があるときは、その直系卑属が死亡、又は欠格した者の順位に代わって相続人となる。 <改正2014.12.30>
【本文】
제1001조(대습상속)
전조제1항제1호와 제3호의 규정에 의하여 상속인이 될 직계비속 또는 형제자매가 상속개시전에 사망하거나 결격자가 된 경우에 그 직계비속이 있는 때에는 그 직계비속이 사망하거나 결격된 자의 순위에 갈음하여 상속인이 된다. <개정 2014. 12. 30.>

第1003条(配偶者の相続順位)
①被相続人の配偶者は、第1000条第1項第1号と第2号の規定による相続人がいる場合には、その相続人と同順位で共同相続人となり、その相続人がいないときは、単独相続人となる。 <改正1990. 1.13.>
②第1001条の場合に、相続開始の前に死亡、又は欠格した者の配偶者は、同条の規定による相続人と同順位で共同相続人となり、その相続人がいないときは単独相続人となる。 <改正1990.1.13.>
【本文】
제1003조(배우자의 상속순위)
①피상속인의 배우자는 제1000조제1항제1호와 제2호의 규정에 의한 상속인이 있는 경우에는 그 상속인과 동순위로 공동상속인이 되고 그 상속인이 없는 때에는 단독상속인이 된다. <개정 1990. 1. 13.>
②제1001조의 경우에 상속개시전에 사망 또는 결격된 자의 배우자는 동조의 규정에 의한 상속인과 동순위로 공동상속인이 되고 그 상속인이 없는 때에는 단독상속인이 된다. <개정 1990.1.13.>

第1009条(法定相続分)
①同順位の相続人が数人であるときは,その相続分は均分とする。<改正1990.1.13.>
②被相続人の配偶者の相続分は直系卑属と共同で相続する時は直系卑属の相続分の5割を加算し、直系尊属と共同で相続する時は直系尊属の相続分の5割を加算する。<改正1990.1.13.>
【本文】
제1009조(법정상속분)
①동순위의 상속인이 수인인 때에는 그 상속분은 균분으로 한다. <개정 1990.1.13.〉
②피상속인의 배우자의 상속분은 직계비속과 공동으로 상속하는 때에는 직계비속의 상속분의 5할을 가산하고, 직계존속과 공동으로 상속하는 때에는 직계존속의 상속분의 5할을 가산한다. <개정 1990.1.13.〉

第1013条(協議による分割)
①前条の場合の他には、共同相続人はいつでもその協議により相続財産を分割することができる。
【本文】
제1013조(협의에 의한 분할)
①전조의 경우외에는 공동상속인은 언제든지 그 협의에 의하여 상속재산을 분할할 수 있다.

(2019.02.20翻訳)

参考文献:

・木棚照一監修【第3版「在日」の家族法Q&A】日本評論社)
・姫路市サイト(日本)
http://www.city.himeji.lg.jp/info/faq/detail.html?faqSearchKeyword=&faqId=2295
・国家法令情報センター(韓国)
https://www.law.go.kr/LSW/LsiJoLinkP.do?lsNm=%EB%AF%BC%EB%B2%95#

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